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森田のワンポイント・コラムVol.12

晩夏から初秋は東京でも記録的な雨続き、中秋からは一転、好天に恵まれる毎日です。

例年、朝のワイドショーでは紅葉カレンダーが話題の中心になりますが、今年は新型コロナウィルスの影響からか外出を連想させる情報発信が少ないようにも感じます。

その新型コロナウィルスですが、冬季の温度と湿度から春季を超える感染爆発を懸念する報道もありますが、私は新型コロナウィルスの二次被害を大きく懸念しています。

それは、自殺問題です。

先日、私が信頼する都内に本社、海外に生産拠点や営業拠点を置く製造業の経営者がFacebookに驚きの投稿をしました。

出社途中の道すがら、包丁で自殺しようとしている人に出くわしてしまい、結果、その自殺を食い止めることに成功したという内容で血まみれになった手と包丁の写真もアップされていたのです。

また、私の取引先でも自殺事案があったばかりですので少し恐怖を感じたところです。

ちなみに、私のところへ届いた解雇や退職勧奨に関する相談は今月1か月だけで17件、例年と比べると倍近い数です。

ほとんどが「雇用調整助成金が12月で終わるから12月末で人員整理する必要がある」という切り口です。

業種は製造業、流通業、飲食業、建設業、が多く、事業規模は中堅大手の企業が大半です。

実際、雇用調整助成金を活用して社員等を休職させ休業補償の支給により雇用を繋ぎとめている企業は多く、受給者は約650万人にものぼるようです。

これは、日本の労働人口の11%ほどの数です。

この人たちが解雇され職を失ったらリーマンショックの時を超える自殺者が出るのでは?と危惧するのは当然ではありませんか?

しかし、物流事業者からは「雇用調整助成金は物流事業者には関係ないよ」「コロナだって物流は忙しいんだから解雇などしない」なんていう声が聞こえて来るのです。

私は苦言を呈したい!楽観的になるならば根拠をもってからにしては!と。

年末年始から来年の3月にかけて人員整理を始めるのは中堅や大手の企業です。

人員整理をする理由は業績悪化であり、合理化や自動化など業務改善を目的とした理由ではありません。

つまり、物流事業者からみた荷主、上流に立つ荷主たちです。ここで質問です。

みなさんは荷主の業績や経営計画についてどのくらいの情報をお持ちですか?もうお分かりですね。

みなさんは多忙であり、しなければならないことが山積みであるかも知れません。

しかし、今、優先すべきは荷主の業績と来年度の経営計画の確認だということです。

「営業活動に注力しなくても仕事の依頼はたくさんくる」「紹介や委託で仕事には困らない」というのも事実かも知れません。

でも、今は大きな変化の時なのです。

ちなみに、みなさんは元請(一次請)の立場で契約をしていますか?

元請(一次請)でなければ、荷主の情報を正確に収集するのは難しいですよね。

「気が付いたら仕事の依頼が無くなった」のようなことにならないように『荷主や取引先との情報交換』を行っては如何でしょうか?

例えば、SCT1%CLUBならば「新型コロナウィルス感染症の冬季感染拡大とドライバーの過重労働問題を考える」のようなテーマでオンラインミーティングを開催する支援や一部代行を提供することが可能です。

開催案内の作成や送付、申込管理、司会進行役の派遣、Zoom環境の提供や設定・運用。録画、録音、編集によるミーティング議事録の作成、等、不慣れな会員様にはコンシェルジュがお手伝いをさせて頂きます。

SCT1%CLUBの支援を受けるか否かは別にして、荷主や元請企業との情報交換の実施は審議検討の上、実践することをお勧めします。

なお、11月は『過労死等防止啓発月間』であり『過重労働解消キャンペーン月間』でもあります。この期間は労基署の臨検も多くなり、次のような取り組みがなされます。

(1)労使の主体的な取組を促します

キャンペーンの実施に先立ち、使用者団体や労働組合に対し、長時間労働削減に向けた取組に関する周知・啓発等について、厚生労働大臣名による協力要請を行い、労使の主体的な取組を促します。

また、自社の働き方改革等により、下請等中小事業者に「しわ寄せ」が生じることのないよう傘下団体・企業等への周知啓発を、併せて要請します。

なお、都道府県労働局においても同様の取組を行います。

(2)労働局長によるベストプラクティス企業への職場訪問を実施します

都道府県労働局長が長時間労働削減に向けた積極的な取組を行っている「ベストプラクティス企業」を訪問し、取組事例についてホームページなどを通じて地域に紹介します。

(3)過重労働が行われている事業場などへの重点監督を実施します

ア 監督の対象とする事業場等

以下の事業場等に対して、重点監督を実施します。

i   長時間にわたる過重な労働による過労死等に係る労災請求が行われた事業場等

ii  労働基準監督署及びハローワークに寄せられた相談等から、離職率が極端に高いなど若者の「使い捨て」が疑われる企業等

イ 重点的に確認する事項

i 時間外・休日労働が「時間外・休日労働に関する協定届」(いわゆる36協定)の範囲内であるか等について確認し、法違反が認められた場合は是正指導します。

ii 賃金不払残業が行われていないかについて確認し、法違反が認められた場合は是正指導します。

iii 不適切な労働時間管理については、労働時間を適正に把握するよう指導します。

iv 長時間労働者に対しては、医師による面接指導等、健康確保措置が確実に講じられるよう指導します。

ウ 書類送検

重大・悪質な違反が確認された場合は、送検し、公表します。

※監督指導の結果、1年間に2回以上同一条項の違反について是正勧告を受けた場合等は、ハローワークにおいて、一定期間求人を受理しません。

また、職業紹介事業者や地方公共団体に対しても、ハローワークと同様の取組を行うようご協力をお願いしています。

(4)電話相談を実施します

フリーダイヤルによる全国一斉の「過重労働解消相談ダイヤル」を実施し、都道府県労働局の担当官が、相談に対する指導・助言を行います。

0120-794-713(フリーダイヤル なくしましょう長い残業)

令和2年11月1日(日)9:00~17:00

※「過重労働解消相談ダイヤル」以外にも、常時相談や情報提供を受け付けています。

ア 最寄りの都道府県労働局・労働基準監督署(開庁時間 平日8:30~17:15)

イ 労働条件相談ほっとライン【委託事業】

0120-811-610(フリーダイヤル はい!労働)

(相談受付時間:月~金17:00~22:00、土日・祝日9:00~21:00)

URL: ttps://https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/lp/hotline/

ウ 労働基準関係情報メール窓口

労働基準法等の問題がある事業場に関する情報をメールで受け付けています。

URL

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/mail_madoguchi.html

(5)キャンペーンの趣旨などについて周知・啓発を実施します

使用者等へのリーフレットの配布、広報誌、ホームページの活用により、キャンペーンの趣旨などについて広く国民に周知を図ります。

(6)過重労働解消のためのセミナーを開催します。

企業における自主的な過重労働防止対策を推進することを目的として、10月から12月を中心に全国でオンラインにより、「過重労働解消のためのセミナー」【委託事業】を開催します。

(無料でどなたでも参加できます。)

専用ホームページURL

https://shuugyou.mhlw.go.jp/kajuuroudou.html

労基署がいつ臨検に来ても困らないように、過重労働をキーワードとした労務管理、雇用対策について「点検」をしておきましょう。

SCT1%CLUBの会員特典にあるコンプライアンス診断をご利用頂くと良いでしょうね。

本号はここまでとします。

最後に私が理事長を務めるQOL創研は、12月16日(水)に物流事業者向けのオンラインセミナー、3回目を開催します。

テーマは「求人票記載ノウハウ」です。

SCT1%CLUB会員のみなさまは聴講無料です。

また、お仲間をお誘い頂いた方にはSCT1%CLUBから<素敵なプレゼント>を進呈します。

聴講ご希望の方、お仲間をご紹介頂ける方は、QOL創研の事務局info@qol-souken.orgまでお問合せ下さい。

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