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社労士の労務管理アドバイス Vol.13

皆さん、こんにちは。社会保険労務士の濱﨑です。

このコロナ禍で、多くの企業が雇用調整助成金の申請をしています。

つい最近まで助成金の申請をしていました。中には運送業もあります。

申請には、正しい給与計算が求められます。

それで、監督署時代のことを思い出しました。それをお話しましょう。

 

監督署にいたときには、立替払実地調査をしていました。

これは会社が倒産して社員に支払うべき賃金に未払いがあり、どうしても会社が支払えないとき、国が一時的に立て替えるという制度です。

国のお金で立替するのですから、支払はかなり慎重です。当然、未払い分の給与計算もしなおします。

実際に支払えなかった分だけでなく、過去およそ6ヵ月間の未払いについても調査します。

そこで問題にあがるのが、残業代と有給休暇の未払い分です。

 

運送業は固定給のほかにたいてい歩合給が何種類かあります。

この歩合(変動分)給についても正しい計算をして残業代や有休休暇取得時の賃金額に反映させなければなりません。

しかし、たいていは歩合分を抜かしたり、休日勤務1回につき〇円というように適当な計算になっているところもありました。

そんな状態でたから、1回も正しく計算されていた会社には出会ったことはありませんでした。

 

皆さんの会社では正しく支払われているでしょうか?

固定給分と歩合給分とでは残業代の計算方法が異なりますが、こうした基本部分も知らなかったという会社が多くあるのが実態です。

監督署での経験からも何等かの誤りはどの企業もあるといってよいでしょう。

 

今回の雇用調整助成金の申請は、給与計算方法などについて現状ではあまり問題にしていないようです。

しかし、数年後の再調査によって誤りが指摘されることがあるかもしれません。

 

給与計算について、少し心配だと感じた場合は、顧問社労士に聞いてみるのもよいでしょう。

こうしたことを相談することで給与計算の間違いをなくす良い提案がもらえるかもしれません。

一つ一つ、確実に改善していきましょう。

 

ご参考になれば幸いです。

 

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