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森田のワンポイント・コラムVol.7

新型コロナウィルスによる緊急事態宣言及び措置が8都道府県を除き解除されました。

 

治療薬の認定、ワクチン開発の治験も進んでいます。

今は経営者が自社の出口戦略と新しい事業計画を具現化し

社員たちと共有するべき時なのだと理解するべきでしょう。

 

先日、SCT1%CLUBゴールド会員の松戸運送㈱様から

「荷主から指定感染症のBCPの有無について問い合わせがあった際に即時に提示ができたので

非常に高く評価をしてもらえた」

という朗報が届きました。

 

私は新型コロナウィルス問題に対する出口戦略のはじめの一歩は『指定感染症のBCP』整備、

事業計画の具現化のはじめの一歩は『労働力シェアシステム』構築であると指導していますので

大変嬉しく思いました。

BCP については中小企業庁のサイト

https://www.chusho.meti.go.jp/bcp/contents/level_c/bcpgl_01_1.html

に解説されていますので、ぜひ、ご確認下さい。

 

さて、今月は『働き方改革関連法 同一労働同一賃金制度遵守に向けての準備』についてお話します。

 

はじめに『同一労働同一賃金制度』とはどのような制度なのか?を共通の認識にしておきましょう。

 

「同一労働をしている労働者の賃金等を雇用形態が違うという理由で差を設けません」=均等待遇制度、

「同一労働ではなく、求められる役割や責任、必要な資格、人事異動への対応範囲、などが異なる場合は、

労働者の賃金等に適切な差を設けます」=均衡待遇制度、

この両方の定義を満たす賃金の規定を『均等/均衡待遇規定』言います。

 

この『均等/均衡待遇規定』を遵守する賃金制度が『同一労働同一賃金制度』です。

 

ここで言う『賃金』には、給与、手当、賞与、退職金、福利厚生、教育訓練、などが含まれます。

理解できましたね。

 

それでは、あなたの会社が『同一労働同一賃金制度』の準備が必要な会社であるかどうかを確認してみましょう。

 

いきなりですが質問です。「あなたの会社には雇用形態が複数種類ありますか?」

「はい」の場合は準備が必要、

「いいえ」の場合、現時点の準備は不要です。

 

つまり、正社員だけを雇用している会社であれば自然と『均等待遇規定』を満たしているということです。

その場合『均衡待遇規定』だけを準備しましょう。

 

『均衡待遇規定』とは既に多くの企業が構築・運用している賃金制度のことを指しています。

号俸表のような『賃金テーブル』があり、例えば、

「あなたは●等級●号俸のお給料の人」

のように説明をしていると思います。

 

合わせて、号俸や等級が昇降する『ルール』が定められていると思います。

 

昭和の頃には『年齢』『勤続年数』により昇給するルールが多くありましたが、

今は『職務内容』『成果』『評価結果』などにより昇降するルールが当たり前になっています。

 

今回はいわゆる賃金制度をテーマにしていませんから説明はこのあたりまでとしますが、

経営相談窓口、労務相談窓口からご相談下さい。

 

物流業界には担当ルート別で乗務員の給料を決定している会社が多くあることも承知をしています。

しかし、乗務員が納得できる昇降ルールがセットになっていないケースや労働基準法と所得税法に

抵触するような天引きにより割増賃金の算定を適切に行っていないケースが多々見られます。

 

これらは、『同一労働同一賃金制度』へ対応する以前に改善しなければなりません。

 

不安な方は早めに相談して下さい。

 

さて、ご自身が『均等/均衡待遇規定』の準備が必要なのか『均衡待遇規定』の準備が必要なのか、

が分かりましたね。

 

それでは、『均衡待遇規定』の準備について記します。

 

STEP1)賃金制度を確認する

 

まず、賃金制度が無い会社はゼロベースで賃金制度を構築することが必要です。

賃金制度が有る会社は雇用形態の違いにより、

報酬=給与、手当、賞与、退職金、福利厚生、教育訓練に違いがあるかを確認して下さい。

違いがある場合には「何がどのように違うのか」を可視化して下さい。

 

STEP2)報酬に違いのある者を可視化する

 

非正規雇用者のリストを作成して下さい。

 

STEP3)報酬に違いがある理由を可視化する

 

「なぜ、報酬に違いがあるのか」を客観的かつ具体的に書き出して下さい。

『等級表』や『職務分掌』、『雇用契約書』などに記載されている定義等から引用すれば

客観的かつ具体的になります。

 

『等級表』『職務分掌』『雇用契約書』が無いというあなたは、準備を一旦中断して先に

『等級表』『職務分掌』を構築して下さい。

 

STEP3)を終えたら制度設計のステップに移ります。

 

制度設計はメルマガのご指導ご支援では完成させることはできません。

 

オプションのコンシェルジュ、SCT1%CLUBの専門家たちをご用命下さい。

 

『同一労働同一賃金制度』は2021年4月1日義務化開始です。

残された時間は10か月ほど。

『等級制度』と『職務分掌』の構築には最低3か月、一般的には6か月ほどを要します。

賃金制度の構築には6か月ほど、トライアル運用を含めると1年は必要です。

 

2021年3月末日までに『均等/均衡待遇規定』を反映した就業規則を届出することを考えると、

1日も早い着手が必要だと思います。

 

新型コロナウィルスの蔓延が終息してもしなくても、2021年4月1日は来ます。

そして、コンプライアンス違反の原因を新型コロナウィルスとすることは出来ません。

新しい経営スタイルによる新しい事業を視野に入れて一緒にはじめの一歩を踏み出しましょう。

 

6月の第8回目、7月の第9回目では新しい経営スタイルによる新しい事業を共に歩む人材の獲得、

高校新卒新人の獲得/中途採用の獲得をテーマに情報を発信したいと考えています。

 

お楽しみに。

 

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