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社労士の労務管理アドバイス Vol.19

こんにちは。社会保険労務士の井下英誉です。
今月は私から労務管理に役立つ情報をお伝えします。

皆さんは、「確定拠出年金制度」(通称「401K」)という言葉を聞いたことがありますか?
実は、この制度、毎年加入企業が10%以上増えている私的年金制度なのです!
令和2年6月末現在、36,690社、約750万人が加入しています。

制度ができて20年になりますが、当初は数十名規模の中小企業では加入が難しかったものの、最近では、社長1人からでも加入できる等、加入のハードルも下がり、かつ会社にとっても社員にとってもメリットがあることから、退職金制度の代わりや新たな福利厚生制度として、導入する中小企業が増えています。

また、中途の応募者から「貴社は401Kありますか?」と尋ねられる会社もあり、応募条件の一つとして考える応募者も増えているようです。

では、なぜ、人気が高まっているのでしょうか?

最大の理由は、企業にとっては、社員一人一人に対して毎月拠出する掛金に責任を持てば、退職金額(何年でいくら払うか)には責任を持たなくて良いところにあります。
つまり、確定拠出年金制度には退職金債務は発生しない!ことになります。

更に、この確定拠出年金制度を「選択型」として活用すれば、企業側の拠出が0円でも、社員が給与の一部を掛金拠出に回すことで、社員自らの希望によって「じぶん年金」をつくることができのです。

それでは、具体的なイメージをAさんとBさんの2人の社員でみてみましょう。

【制度導入前】基本給30万円
【制度導入後】基本給27万円+ライフプラン手当3万円 ←給与体系を変更

■エンジョイ派のAさん(将来は不安だが、今を楽しむお金もあまり減らしたくない)
ライフプラン手当のうち、1.5万円は確定拠出年金に拠出し、1.5万円は給与としてもらう。
→Aさんの給与は28.5万円となり、社会保険料も所得税も住民税も下がります。
※社会保険料は会社負担も下がります。

■堅実派のBさん(今使えるお金が減っても、将来に備えたい)
ライフプラン手当のうち、3万円全額を確定拠出年金に拠出。
→Bさんの給与は、27万円となり、社会保険料も所得税も住民税も下がります。
※社会保険料は会社負担も下がります。

いかがでしょうか?

会社にとっても社員にとってもメリットがあるという意味を少しは感じていただけましたか?

もっと詳しい話を聞きたい!と方は、是非、事務局までご連絡ください。

 

 

 

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